当院の眼科診療のポリシー
目の最大の障害は失明です。目の病気というのは、目薬を点眼すれば簡単に治ってしまうものから、手術をしなければならないものまで様々ですが、治療が正しく行われないと失明にまで至る場合があるため、経過を細かくチェックしながら治療を進めていくことが必要です。それぞれの目の病気に適切な検査を行って的確な診断を下し、点眼や内服を処方します。手術が必要な場合も、当院で行える手術は当院で行い、必要性に応じて眼科専門医への紹介も行っております。
犬の主な病気
結膜炎
白目の充血と目ヤニが特徴で、頻繁に見られる病気です。原因としては空気中のゴミやホコリの付着、目をこすったときに起きる炎症などですが、細菌やウイルス感染でも起きることがあります。2~3日様子を見て改善がなければ消炎剤の入った目薬を点眼して治療します。目ヤニを顕微鏡で検査して細菌感染が起きているようであれば、抗生物質入りの点眼薬も必要となります。
角膜炎、角膜潰瘍
目の表面の角膜が炎症を起こした状態。角膜に傷がついてしまっている時もありますし、状態が悪くなり角膜が潰瘍になっている時もあります。いずれも痛みが強く、動物は大抵目をつぶって、涙を流しています。角膜炎、角膜の外傷までは点眼薬で何とか治すことができますが、 角膜潰瘍にまでなると瞬膜やまぶたを縫合して角膜を完全に保護してしまわないと治らない場合もあります。角膜を保護し、点眼薬の効果を持続させるための動物用のコンタクトレンズも使います。
緑内障
目というのは簡単に表現すると、水で満たされたボールのようなもので、中の水が増えてきて圧が上がり、ボールが膨らんで、痛みが出る状態が緑内障です。眼圧が上がったまま放置すると失明してしまうので、眼圧が上がり始めている徴候を見逃さないようにすることが大事です。いつもよりなんとなく目が大きい、瞳孔が開くので、目がきれいに見えたり、かわいく見えたり、そんな兆候が見られたら病院で診てもらうことをお勧めします。
眼圧が上がる原因はさまざまですが、上がった眼圧を下げるために点眼をして症状の緩和をはかります。点眼でコントロールできない場合は、眼圧が上がらないようにする処置が必要で、たまった水を目の外に流してあげるために水門のような装置をつける手術や、水を作る量を減らすレーザーでの手術などの方法があります。
白内障
ほとんどの白内障は、加齢に伴って進行する水晶体のタンパク質の変性です。変性して白くなってしまった水晶体は透明に戻せませんので、この水晶体を人工のものに取り換える手術が白内障手術です。人間と同じように、白内障手術をして、その後問題なく過ごせればよいですが、かなりの確率で手術後に問題が発生し、長期間のケアが必要となります。場合によっては緑内障や網膜剥離になって視力喪失に至ることもあるため、老化に伴う白内障に対しての手術は十分考えていただかなければなりません。白内障は早ければ6歳くらいから、平均的には10歳くらいからなり始めるので、その頃から予防をしていくほうが合理的です。予防としては白内障を効果的に予防できるサプリメントがありますので、それが一番良い管理の仕方だと思っています。
猫の主な病気
結膜炎
猫でも一番多いのが結膜炎で、消炎剤の入った点眼薬だけで治療することが多いです。猫の場合はウイルス感染で結膜炎を起こすこともありますから、その場合は抗ウイルス薬の入った点眼薬を投与する必要があります。
角膜炎・角膜潰瘍
猫の場合は結膜炎から目をこすり過ぎたり、猫同士のじゃれあいやけんかなどで爪が目に入ったりして、角膜炎や角膜潰瘍を起こすことが多いです。猫は前手で顔を洗うので、そのやり方が下手な子も結膜炎や角膜炎を起こすことが多いです。いずれも点眼による治療が主となります。
網膜剥離
猫は年を取ると腎不全になることが多く、腎不全から腎性高血圧を生じ、高血圧から網膜剥離を起こすことがあります。網膜は物を見るのに必要な組織で、網膜の大部分が剥離すると視力を喪失します。高血圧で網膜剥離を起こした場合、血圧を下げてあげることで改善する場合もあります。その他の原因による網膜剥離はレーザーによる治療で改善する場合もあります。視力が戻るかどうかはケースバイケースです。
当院の眼科診療の特徴
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様々な眼科検査
視診、涙液量測定、角膜染色テスト、眼底検査、眼圧検査、スリットランプ検査、超音波検査、細胞診と多彩な検査で目の病気の状況を正確に把握します。
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治すための外科手術
点眼や内服でどうにも治せない眼科の病気には外科は必須となります。角膜の障害に対しては瞬膜縫合、眼瞼縫合、角膜切開手術、コンタクトレンズの挿入で完治を目指します。緑内障はレーザー治療により眼圧が上がらない治療を行います。
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白内障の予防
白内障はなってからの治療ではなく、ならないようにすることが大前提。白内障が出始め場合には進行を遅らせるための予防が何よりです。点眼薬などもありますが、なんといってもサプリメント。白内障を予防し、進行を遅らせるサプリメントをご用意しています。
診療の流れ
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受付・問診
ご来院いただきましたら、受付にいるスタッフにお声がけください。はじめに問診票のご記入をお願いいたします。セカンドオピニオンや転院の方は、それまでの検査結果などをお渡しください。
ご記入できましたらスタッフをお呼びになり、診察室に呼ばれるまでその場でお待ちください。 -
診 察
目の状態によって診察内容は異なります。ただの結膜炎でも細菌感染のあるなしで治療に使う点眼薬は異なります。適切な治療法を模索するために詳細な目の検査は必須なので、診察で必要な眼科検査を選択していきます。
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検 査
検査は多種多様なものから、目の病状の把握に必要なものを全て組み合わせて行います。正確な診断ができて初めて適切な治療が行えるからです。
眼の中の構造みるための超音波検査もその一つです。 -
治療方針のご提案
検査結果をもとに、点眼薬、内服薬、手術などの様々な治療法の中から、その時に最善と思われるものを提案させていただきます。
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お会計
診察が終わりましたら待合室でお待ちください。お車でお待ちになる方はスタッフにお声がけください。
お支払いは現金、クレジットカードのみとなります。 アニコム、アイペットにご加入の方は窓口清算ができますので、保険証のご提示をお願いいたします。




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大田区久が原のペットメディカル久が原では、地域のかかりつけ医としてペットの健康を守り、飼い主様の気持ちに寄り添い、飼い主様と一緒に最善の治療を見つけていくことを目指しています。
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